100億人のヨリコさん
似鳥鶏
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刊行日 2017/08/18 | 掲載終了日 2017/08/17
内容紹介
妖怪と、妖怪のような学生の区別がつきません。
苦学生(というほど勉強熱心ではないが、真実カネがない)の主人公が、大学入学と同時に入寮した、学校敷地内にある学生寮。昭和時代にタイムスリップしたようなボロボロの外観、ネズミやゴキブリどころかハクビシンまで棲みついている寮内、得体の知れないキノコに食用とは考えにくい昆虫の数々、そして極めつけの貧乏人で、探究心と生命力旺盛な先輩学生たち……。学生寮を取り巻くエピソードの濃さに辟易している主人公だったが、さらに先輩からこんなことを聞かされる。「この寮では、血まみれ女が天井に貼りついていたり、トイレの水が突然真っ赤になったりするけど、気にしないで」。……気にならないわけあるか!デビュー10周年のメモリアルイヤーに俊英が放つ、ノンストップエンタテインメント
出版情報
発行形態 | ソフトカバー |
ISBN | 9784334911812 |
本体価格 | ¥1,500 (JPY) |
NetGalley会員レビュー
流行りのほんわり妖系かと思いきや、途中からパニック映画のような展開。
中盤特に、夜中に1人で読むのはオススメしないかも…
前半、中盤、後半でこうもテンションが違う小説はなかなか読んだことがありません。
面白かったー!くすりと笑いながらも、ハラハラドキドキ、ぎょっとしたり、鳥肌がたったり、気持ち悪くなったり…忙しい!でも何か笑える。真剣だし、怖いのに、やっぱり笑える!ツッコミどころ満載!超個性的だけど憎めない登場人物たち、いい味だしてます。
登場人物のキャラクターを楽しみながら、ゆるゆると平穏に読み進めていくと…え!?ホラー!?世界を救う!?急展開ありで途中ではやめられない、一気に読み切りたくなる!
1冊で色々な世界観が楽しめます。
最近の傾向として、アニメ的な個性の強すぎるキャラクター設定や主人公のやたらめったらな冷静な心内ツッコミの描写は少々鼻につくことが多いのですが、この作品は嫌味なところがなく、逆にその設定が作品全体を軽快にしてくれていて助かった。
というのも「依子」は貞子さながらの存在。
で、私自身はホラーがとにかく苦手だから。
主人公の小磯君が富穰寮に入って初めて噂の依子が登場するところで正直(あっこれ怖いやつ?ムリかも)と思ったけれど、
先に描かれている小磯くんの誠実な人となりと富穰寮のとにかく呑気でツッコミ所満載の日常生活の布石があるから読み進められた。後半の「依子パンデミック」宛らの部分なんか特にそうだ。
そんな私が最後まで一気読みしたのは、愛着を持てる登場人物達が心霊現象として登場する依子へ行う科学的アプローチを行う下りで、しっかり信頼感を育んでくれたからだと思う。
あと、その過程で紐解かれてゆく依子の存在の定義もとても斬新だ。
例え架空の人物とはいえ、読者との信頼関係というものは存在すると思う。
ありがとう、小磯くん、先輩達。
後半、すごく怖いんだけど君達を信頼できたので読み進めることが出来ました‼︎
とにかく面白いしゾワゾワするしで、是非生徒にも勧めたい。