ニュータウンクロニクル

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刊行日 2017/07/20 | 掲載終了日 2017/07/31

内容紹介

できたばかりのニュータウン。問題は山積みで……。       

1971年、小島健児は若葉町役場都市計画課に勤めていた。この春に第一期入居者が移ってきた若葉町は、急激な人口の増加でこの冬にも市となる。毎日が住民との話し合いで激務が続く中、健児は袴田春子とその娘・理恵子に出会う。自由ヶ丘から移ってきた春子は、娘のため、女性のために、団地での日々の暮らしを向上することを話し合う、『未来を拓く会』に参加していた。毎日を必死に生き、時に対立しあうニュータウンの住人たちに触れる中、健児は……(「わが丘 1971」)。1971年から2021年まで10年ごと、ニュータウンに住む人たちの視線で紡がれる連作短編集。小説宝石で連載されてきた6編を収録。

できたばかりのニュータウン。問題は山積みで……。       

1971年、小島健児は若葉町役場都市計画課に勤めていた。この春に第一期入居者が移ってきた若葉町は、急激な人口の増加でこの冬にも市となる。毎日が住民との話し合いで激務が続く中、健児は袴田春子とその娘・理恵子に出会う。自由ヶ丘から移ってきた春子は、娘のため、女性のために、団地での日々の暮らしを向上することを話し合う、『未来...


出版情報

発行形態 ソフトカバー
ISBN 9784334911737
本体価格 ¥1,600 (JPY)

NetGalley会員レビュー

初読み作家さん。ニュータウンの様子を1971年から2021年まで10年ごとの連作短編にした作品です。

とても素敵な作品でした。1985年生まれとしては最初の3話辺りは描かれた内容にあまり実感がわかず、なかなか乗って読み進められなかったのですが、最後まで読んで本当によかった。

ニュータウンに団地が作られ若い人たちが入ってくる70年代。どんどんと人口が増えてきて様々な問題や軋轢が生まれる80~90年代。そして2000年代になると住民の年齢も上がっていき、高齢化や人口流出など、多くの地方都市も抱えているような問題が描かれます。読み進めの印象は一見するとニュータウンの栄枯盛衰の物語です。

だけど、それぞれの10年にはそれぞれの主人公がいて、どの時代の主人公も紛れもなくそれぞれの「今」を生きていました。古いものを馬鹿にしたり、新しいものを軽んじたり、いつの時代もそこには不満や葛藤があります。発展して変わり続けて行こうという思いと、そのままそこに在り続けたいという思いと、自分の街や故郷に対する思いはいつの時代の人も別々に様々持っているものだけど、それらのバラバラの感情や想いが、ニュータウンというひとつの場所で繋がっていく様がとても綺麗に描かれていました。

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