潔白
青木俊
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刊行日 2017/07/10 | 掲載終了日 2017/11/27
内容紹介
真実は、ただひとつ。偽造、隠蔽、証拠の廃棄・・・ こんな非道が国家のやり口か!?司法権力に個人は抗えるか
札幌地検に激震が走った。30年前に小樽で発生した母娘惨殺事件に前代未聞の再審請求審が起こされたのである。被告の死刑はすでに執行済みだ。もし、冤罪なら、国家は無実の人間を殺めたことになってしまう。司法の威信を賭けた攻防に、曰く付きエース検事が指名された。
真実は、ただひとつ。偽造、隠蔽、証拠の廃棄・・・ こんな非道が国家のやり口か!?司法権力に個人は抗えるか
札幌地検に激震が走った。30年前に小樽で発生した母娘惨殺事件に前代未聞の再審請求審が起こされたのである。被告の死刑はすでに執行済みだ。もし、冤罪なら、国家は無実の人間を殺めたことになってしまう。司法の威信を賭けた攻防に、曰く付きエース検事が指名された。
おすすめコメント
『文庫X(殺人犯はそこにいる)』の著者・清水潔氏の協力を得て完成した作品。前作『尖閣ゲーム』に続く清水氏とのコンビ。
『文庫X(殺人犯はそこにいる)』の著者・清水潔氏の協力を得て完成した作品。前作『尖閣ゲーム』に続く清水氏とのコンビ。
出版情報
発行形態 | ソフトカバー |
ISBN | 9784344031388 |
本体価格 | 1500.00 |
NetGalley会員レビュー
すでに死刑執行した人物に冤罪の可能性が浮上した!?それが真実ならば国は無実の人間を殺したことになる!その真相を隠蔽するために、検察はあらゆる手段を講じてきた。検察の横暴と非道に何度も煮え湯を飲まされるが、決してあきらめない弁護側。双方の攻防が、迫力に満ちた筆致で描かれている。現代日本の司法の歪み、また正義とは何かを問う事件ミステリーの傑作。
恐ろしい。組織を守る事が優先されることがこんなにも無実の人を傷つけ、それを隠し続ける為の権力側の工作と交渉の凄まじさ。冤罪被害者とその家族は、普通の精神力では無実を晴らすことが出来ない社会となっているのか。権力側の論理は、もう人間の感覚や感情では理解不能。文庫Xや他の冤罪事件作品と併売して平和な生活のすぐ近くで恐ろしい事が待ち受けているという事を喚起して行きたい。
表紙に惹かれ、読み始めました。死刑執行済みの再審事件をテーマにした重い内容でしたがとても読みやすかったです。
登場人物の心情や背景が丁寧に描かれており現実に起こりうるリアルさに冤罪という恐ろしさを感じました。
組織防衛に走る検察と裁判所、それに対する遺族と弁護士、マスコミ。
現在の日本の抱える司法の問題などにも精通していて死刑制度についても考えさせられるきっかけになりました。
何よりその明確な人物描写、構成、最後の意外な結末とで読み進めずにはいられませんでした。
司法の現実、警察捜査の闇を知る意味でも読み応えのあるオススメの小説です。